2017年のWHITE DIVISION2回戦の南2局のシーン。その2
こんにちは。今回は、前回の記事と同じ局からの抜粋です。
さきほどの村上プロの切りの後、10巡目に藤田社長にこの形のテンパイが入ります。
チャンタが確定する絶好のツモですね。
カンチャンか、シャンポンか。
打牌選択は切りと切りの2択でしょうか。
前者ならカン待ち。
後者ならとのシャンポン待ちとなりますね。
河にはとが1枚ずつ切られていて、は河には0枚。一見、カン待ちが良さそうに見えますが、藤田社長は迷わずこう選択しています。
切り。そしてリーチです。
出やすそうなとの待ちならダマテンでも良さそうですが、藤田社長はは牌を横に曲げています。
そしてこのあと13巡目。
村上プロがドラのを引き入れての待ちで追っかけリーチが入ります。
あっという間の2軒リーチ。
藤田社長のは1枚ずつ。
村上プロのはヤマに3枚残っています。
結果は、瀬戸熊プロのツモ切ったで・・・。
藤田社長が満貫をアガって終局。
お見事です。藤田社長がしっかりアガリ切りました。
放縦に回ってしまった瀬戸熊プロもタンピン三色のイーシャンテンだったんですね。
解説。
さて、解説を聞いてみましょう。
カンにしなかった理由を解説の石橋伸洋プロは
「(普通は)カンにしそうなんですが、藤田社長の目からが3枚見えているのにが河に1枚も見えていない。ヤマに残っていそうな牌は、終盤になればなるほど誰かの手に固まってることが多い。要するに全部がヤマにあるとは確率的に考えにくい」
とのこと。
実際には村上プロの手に対子でした。
つまりはヤマにも2枚は残っていたことになりますが、おそらく打牌選択時の判断にはの所在についての考えにあったのでしょう。
他家は全体的に字牌の切りも早く、典型的なタンピン型の捨て牌に見えます。
藤田社長は自分以外の3人の捨て牌を見て、ある程度全員が前に出ていることが分かります。
1枚切れで自分の手の内に2枚の。
他家が掴んだときにツモ切るかどうかは別にして、この局面でわざわざ1枚切れのを手の内に残しているケースは考えにくいです。
の所在に自信が無かったこともきっとあるでしょうが、残り1枚のはヤマにある、と考えての切りリーチなのかもしれませんね。
まとめ。
ヤマ読みの基準って、1~2枚くらい河に見えてるときの方がヤマに残ってそうな気がして安心するんですよね。
実際に七対子のときに手の内の残す牌は、生牌より1枚切れを残す打ち手も多いですし。
・見た目の枚数だけで判断しない。
・ヤマを読むには、まず相手の手牌を想像してみることが大事。
・自分の目から3枚見えている字牌は(他家次第だが)残っていることが多い。
ヤマに残っていそうに見えて、実際は誰かの手の中に暗刻や対子になっているケースはよく遭遇します。
見た目の枚数だけに惑わされないようにしたいですね。
ヤマ読みの判断については今後もこのブログで取り上げる機会も多くなると思いますので、みなさん一緒に勉強していきましょう。
※記事内の画像、解説はAbemaTV(麻雀)からの引用です。
引用元サイト:AbemaTV(麻雀)